よくきく言葉として、「投資は危ない!元本割れすることがある。多額の借金を負うことだってある」
ある意味これは正しいです。実際自分が体験しました(笑)株式、FXや不動産といった投資ではちょっとしたことで下落し損失を負います。ましてや、コロナショックやリーマンショックといったことが起きると下手したら元本がなくなるだけでなく多額の借金を背負うことだってあります。(これはまた別の記事で)
じゃあ、そのまま貯金でいくのがよいのか?確かに、大きく資産を増やすことはできませんが、減らすこともないでしょう。ただ、現実はそう簡単にはいきません。
理由は2つあります。
1、世界的なインフレでのお金の価値低下
インフレとは、インフレーションの略語で物の価格が上昇していくことをいいます。日本では長年デフレといいインフレの逆である物の価値が下がる現象が起きていましたが、これは本来望ましくない事態です。
なぜか??インフレ=物の価格が上がる状態なので、物が欲しいと思ったときに待てば待つほど物価があがり買いにくくなりますから人々は早く物を買います。特に一部ブランド物はここ最近の値上げが著しいです。もし、逆のデフレ=物の価格が下がる状態ならどうでしょう? 待てば待つほど安くお買い得になるのですから待ちますよね?わかりやすい例でいえば、スーパーのお惣菜や食品を定価で買わずに閉店間際に駆け込んで半額シールが張られたときに買うのと同じです(笑)。
そのため、基本的にどこの国でもインフレがおきるようになっています。(むしろ、インフレが行き過ぎてハイパーインフレになってしまい問題になるくらい)
今の日本はほとんど物価が上がらないので、あまり実感ないのですが、海外にいくと特に実感します。欧米諸国にいくと日本と比べて明らかに高いですし、最近は安いといわれていたタイなどの東南アジアも割安度が年々下がりつつあります。
また、最近では中国が買うため外国産の牛肉や大豆などの食料品が値上がりしているといいます。もちろん、それも一因としてありますが世界ではインフレがおきているため世界的にみた大豆などの食料品の価格が上昇しているのです。そのためインフレが起こっていない日本からすれば相対的に値上がりしているように感じるのです。
そんな状況でひたすら貯金をするのはどうでしょう?見かけ上はお金の価値が変わっていませんが相対的にみると価値はさがっていますよ。
2、日本円としての価値低下
ここ最近円は105-110円程度で推移しています。昔1ドル360円の時代からどんどん円高になり、リーマンショック後には1ドル70円近くになりました。その後アベノミクスが始まり円安に。一時1ドル120円にもなりましたが現在の価格に落ち着いています。
これだけみると円の価値が下がっているように見えませんが、実は今後円の価値が下がっていくとされています。もちろん、1年、2年といった短期的なことではなく10年、20年といった長期的なことです。
理由は単純。日本の借金です。
現在日本の借金は1000兆円を超えています。0.1%の金利でも毎年1兆円がかかっている状態です。一方で税収は借金抜きではせいぜい50兆円程度。とてもではないですが返せません。
ならどうするか?借金を踏み倒すか税収を増やすしかないです。
日本の借金は大半が国内の投資家や銀行等でありそれらが損失をすべて負えば踏み倒せますが、日本として信用はゼロになりますし多数の企業が倒産するでしょう。はっきりいって非現実的です。
そのため、国としては税収をあげようとします。ただ、そんな簡単に経済が活性化して税収が増えることなんてできません。そこで、国がやっているのは円の価値をさげて1000兆円の価値自体を下げるのです。っまた、どんどんインフレを起こして円の価値を下げるのです。
例えば、1ドル100円としたとき、1000兆円は10兆ドルに相当します。もし、円安がすすみ1ドル10000円ならどうでしょう。1000兆円は1000億ドルとドル目線でみれば1/100に借金が減っています。また、インフレが正しく起きればインフレによって物価上昇・給料も上昇しますので、相対的に税収が増えることになるのです。(現実は物価上昇するだけで給料が上がらないスタグフレーションになり問題になっていますが)
アベノミクスが2010年前半より行われましたが、あれは一種の円安誘導・インフレ誘導であり、いわば国として円の価値を下げに来ているのです。
また、日本の問題として少子高齢化があります。今後日本ではますます少子高齢化がすすみ経済が発展する可能性はますます低くなっています。経済発展する海外と比べ全く発展しない日本は魅力がない国であり、日本としての価値がますます低くなっていきます。これは円としての価値にもつながるため円安が今後すすむことになります。
貯金以外の方法
では貯金以外になにをすればいいのか。
まずは、リスク分散です。日本の円だけを持つことは一つのリスクになります。そのため米ドルやユーロといった諸外国の通貨を持つことは一つのリスク分散として重要です。
ただこれだけではお金の価値が下がっている以上価値は下がっていきます。そのため、お金以外の何かにかえる必要があります
それは物であったり、金属であったり、株であったり、いくつかの方法があります。例えば、仮想通貨はこういった不安がある人が仮想通貨を保持している要因になっています。現にビットコインと呼ばれる仮想通貨を日本人が一番持っているといわれており、今の日本でお金を持つことに不安な人が多数いる証拠でもあります。
なにがいいか具体的には次回またお話しますが、円でかつ貯金でもつことで思考を停止せず、それ以外に分散する必要性を理解していただければ幸いです。