こんにちは!ペンギンDrです!
医師なら一度は聞いたことがある「無給医」という言葉。まさに、無給で働く医師のことです。
大半の医師は開業医のように独立しているか、勤務医のように大病院にやとわれていることがほとんどです。しかし、若手のDrを中心に無給で働く無給医が多いです。
ちなみに、管理人である僕も無給医です(笑)。
では、なぜ無給医になるのか、そしてどうやって稼いで生計を立てていくのか紹介していきます。
無給医のパターン
無給医になるパターンは大きく3つです。
1. 「勉強のため無給」医
2. 「大学院生として研究するために無給」医
3. 「医局の都合(医員枠の都合)で無給」医
1. 「勉強のため無給」医
循環器病センターやがんセンターといった先端医療を行っている病院に研修にいく人が当てはまります。海外留学もこの部類かもしれません。一部では多少の給料はでますが、同年代の医師に比べると一回りも二回りも低賃金であることが多いです。
数か月から数年は低賃金で働くことになりますし、仕事もハイレベルですので負担はかなり大きいです。しかし、その分得るものは大きく、自大学等にもどったときにはその第一線で活躍できる可能性が高いです。
2.「大学院生として研究するために無給」医
大学院生になることは、いわば学生に戻ることです。学生となると本業は研究・勉強であり4年で卒業することが第1目標です。もちろんその間の給料としてバイトを行っていくことになりますが、時間外(夜間や土日)がメインとなりますし同年代よりは低めの給料になることがほとんどです(一部例外となる猛者もいますが(笑))。
3.「医局の都合(医員枠の都合)で無給」医
これが一番やっかいなパターンです。病院毎に雇える医師の数は限られています。人手不足となっている診療科ではまず問題ないのですが、人気の診療科では雇える医師の枠以上に応募があり、枠をオーバーして入局することがあります。その場合近隣の病院で空いている枠に常勤として入れていくのですが、最近では枠に入りきらないとのことで大学病院に非常勤扱い(無給医)で雇うことがあります。雇われる医師は新人医師ですので、当然拒否権はなくまた自力で就職する力もありません。現在医師の数はどんどん増えていますが、正直受け皿となる枠が増えているとはいえないです。今後この3に当てはまる人は増えていくかもしれません。
無給医では社会保障がないです。
また無給医ではメインとなる病院が給料を出していないため(少額でも出しているところは問題ないです。)、フリーターと同じような扱いになります。
フリーターとなると健康保険は国民健康保険として自営業と同じ保険に入ることになりますし、雇用保険からも外れるため労災が起きても休業補償はありません。
この表をみてわかるように、保険関係はすべて自己負担になるか、保険なしです。折半されないため実質2倍の保険料がかかります。
これに加えてフリーターのため勤務実態が証明できず認可保育園への入園が断られる可能性があります。
当ブログでは医師の副業を推奨していましたが、これは本業で社会保障された上で行うと追加の保険料負担なしで稼げることにメリットがあるわけであり、全くない状態ではデメリットがかなり大きいです。
できる対策は副業すること
1,2,3いづれにおいても一時的なものではありますが、収入が減るのは痛手です。バイト医として働くことで一般社会人と同程度の平均年収は少なくとも稼げるため生活することはできますが、同年代の医師に比べて明らかに年収が低いこと・生活水準が高くなっているため水準を下げる必要があることが苦痛になるでしょう。
本業となる部分が無給医として決まっている以上できることは、副業でカバーするしかないです。
一般的に多いのがバイト医です。土日や夜間といった時間外に当直や外来バイト・検診バイトを行うことで収入を得ます。医師にしかできないコスパの高い副業であり、一番簡便でかつ確実な方法です。
元々が大学病院所属の人ですので、医局から紹介されることが多くある程度は保障されているでしょう。
ただ、海外留学や国内留学で遠方に行っている場合、医局がもつ関連病院がないため紹介されないことがあります。その場合自力で民間医局等を通して探していく必要があるでしょう。
フリーター(単なるバイト医)ではなく個人事業主になろう
「無給医では社会保障がないからとにかく稼ぐしかない!」「とにかくバイトだ!当直だ!」こう考える人は多いと思います。
バイト医は確かに簡便に稼げますが、実は本当の意味で効率的なものではありません。一番効率よく手取りを増やすのはバイト医としての給料+αとして副業(事業)を行うことなのです。
実はバイト医はアルバイトと同じ扱い(雑所得)になるため給料が支給されるのみで、移動のための車や住居費を経費算定することができません。
それとは別に事業となる副業を行うことでそれに関連するものとして車や住宅を経費に落としていくのです。
もちろん事業ですから黒字が理想的ですが、最初は赤字がほとんどです。ただ、結果的に赤字になっても通算損益(本業=バイト医としての給料+事業での収益ー事業関連の経費=収入)できるため、経費算定分の収入が減ることになり節税対策につながります。
保障がない以上、代わりに個人事業主としての特権(経費算定による節税)を利用していくのがコツです。
副業が医療関係なら医学書代を経費に算定できますし、家が事務所なら家賃の内何割かを事務所として経費算定できるでしょう。
できる副業・個人事業主として経費算定できるものについては別記事にて紹介してますので参考にするといいです。